石田尚志 渦まく光
Billowing Light:ISHIDA Takashi
2015年 3月28日(土)~5月31日(日)
展覧会出品作品オールカラー図版&作品解説、ロングインタビュー、石田作品総目録を収載。 石田の30年の軌跡を網羅した、必携の一冊です。年譜、インタビュー、自筆のエッセイから垣間見える美術活動外の出来事から現在の作品につながる流れもとても興味深いです。
この展覧会は沖縄県立博物館・美術館との巡回展です。
時には14mもの絵巻を、さらには10,000枚以上の原画を描いて生み出される、石田尚志のドローイング・アニメーション。 紙の上に、壁や床に、路面や砂浜に、虚空に―――あらゆる場所に紡ぎ出される線描の軌跡は、「美術」や「映像」という既存のフレームを軽々と乗り越え、どこまでも続いていく。たとえるなら、石田のドローイングは、線描で奏でる音楽である。 (図録の帯より。)
■展覧会概要
絵画/映像―「越境」のアーティスト、初の大規模個展
スクリーンに映し出されたまっさらな壁や紙の上に、植物のように伸びていく線。その線は渦となって画面を覆いつくし、さまざまに様態を変え、また消えてゆきます。 石田尚志(いしだ・たかし)は、絵画制作のプロセスである「絵を描く」という行為そのものに着目し、それを映像メディアによって作品化します。
多くの作品で石田が用いるのは、「ドローイング・アニメーション」という手法です。抽象的な線を少しずつ描いてはコマ単位で撮影するという行為を反復して、「動く絵(ムーヴィング・ピクチャー)」を創り上げます。 映像のなかで描かれ続ける、終わりのない絵画。その制作過程は、目に見える、あるいは見えないさまざまな要素との対話の軌跡でもあります。テーブルや椅子、傍らの窓から差し込む陽光の移ろい、描き続ける作家自身の身体、そして制作現場に響いていた音や音楽。膨大な画像の編集作業を経て、再び映像としての「時間」を獲得した作品は、さながら線描で奏でられる音楽のようです。そこには、「絵が動く」という映像メディアが生まれながらにもつ視覚的魅惑が凝縮されています。
この展覧会は、昨今、現代美術および映像の領域で大きな注目を集める石田尚志にとって初めてとなる大規模な個展です。過去20年間の代表作に新作の映像インスタレーションを加え、パフォーマンスや上映会などの多彩な関連イベントも交えてその創作活動を俯瞰します。絵画、映像、音楽、身体表現など異なる表現形式を往還する、独創性に富んだ石田の芸術の魅力をご堪能ください。
https://yokohama.art.museum/exhibition/201503_ishidatakashi/
■仕様
約297×220×13mm 150ページ